剣望くん的

前々から思っていたのですが、用心棒編又のキャラクターの絵柄って、時々ちょっと仏像を思わすようなところがある気がします。

腕が千手観音みたいに描かれた、やじきたCの戦いのシーンとか、あと、小鉄の顔のアップなんかでも。

イメージ的に、小鉄は観音菩薩かな。仏像詳しくないんで、具体的な菩薩像は思い浮かばないけどw

で、剣望くんはというと。

実を言うと、個人的に長年ずっとある仏像がイメージにありました。

それがこれ。

名高い興福寺の国宝「乾漆八部衆立像」のうちの一体で五部浄像です。

画像は、かなり前に興福寺に行ったとき買った英語版パンフレットから。普段は4体しか展示していない八部衆ですが、その時は8体全部展示していたので、奈良まで見に行ったのです。

「乾漆八部衆立像」といえば、何といっても阿修羅像が有名・・・というより、日本仏像界のスーパースター(笑)。その時も一番のお目当ては阿修羅で、この五部浄のことは全然知りませんでした。

が、展示会場で、この五部浄を目にし、阿修羅にも勝るとも劣らない美少年ぶりと、八部衆の中で唯一、胸から下の身体の大部分を失った姿の痛々しさに、一辺で心を奪われ、それと同時に阿修羅は自分の中で完全に過去の人となったのでした(笑)

何故、日本語ではなく英語版パンフレットを買ったのかというと、安かったのと、上の写真が気に入ったからなのですが、英文の解説もなかなか良くて、五部浄と阿修羅について触れた箇所はこんな風でした。

❝In particular Gobujo and Ashura have facial expressions of remarkable sweetness and purity❞

この痛々しくも美しい少年神の像は、どことなく剣望くんに重なる気がします。

でも、今回、この記事を書くために興福寺のHP見てたら、もう一つの別の像「沙羯羅像(さからぞう)」もあどけない少年の姿でなかなか魅力的だったので、こっちでもいいかな~と思いました(笑)


13th hour garden

表のブログ“Nowhere Garden”には載せない記事のために新たに開設した裏のブログです。 サイト名はPhilippa Pearceの“Tom's Midnight garden”にちなんだもの。真夜中の13時に時を打つgrandfather clockからつけました。 表も裏もどちらのサイト名も、存在しない庭という意味では同じになります。

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